金子FP事務所
早期退職・資産寿命シミュレーション

役職定年を迎える前に確認したい4つのこと|残る?辞める?の判断軸

役職定年を迎える。このまま会社に残るべきか、それとも辞めるべきか。

判断を難しくしているのは、「年収が下がる」ことだけが目に入りやすい点です。

この記事では、残る場合と辞める場合を、同じ項目で並べて比べる方法を整理します。

結論を先に

  • 比べる項目は4つ(収入・年金・退職金・働き方)
  • 判断の前に、自社の制度(就業規則・退職金規程)を確認する
  • 数字は、仮の例ではなく自分の条件で試算する

役職定年とは、会社が決めている制度

役職定年は、一定の年齢になると管理職などの役職を外れる制度です。

法律で決まった制度ではなく、導入するかどうか、何歳で適用するかは、会社が決めています。

そのため、同じ「役職定年」でも、給与の変わり方やその後の働き方は、会社によって大きく違います。

まず確認したい、自社の制度

就業規則や退職金規程、人事部の資料で、次の点を確認します。

  • 役職定年の年齢と、役職を外れた後の処遇
  • 役職定年後の給与の決まり方(何割になるか、賞与はどうなるか)
  • 退職金の計算への影響(役職定年の時点で止まるのか、その後も増えるのか)
  • 早期退職優遇制度の有無と条件(上乗せの退職金、適用できる期間)
  • 定年の年齢と、再雇用の条件

分からない点は、人事部に確認しましょう。辞める判断をする前に確認しておくと安心です。

残る場合に変わるお金

収入

役職定年の後は、給与が下がることがあります(会社によって異なります)。

年収だけでなく、毎月の手取りと賞与、手当の変化を、分けて見ておきましょう。

年金

老齢厚生年金は、厚生年金に加入していた時の報酬額や加入期間などに応じて計算されます(日本年金機構)。

会社に残れば厚生年金の加入は続き、年金は積み上がります。報酬が下がると、その期間に積み上がる分は小さくなる傾向がありますが、加入を続けること自体の意味は小さくありません。

社会保険と退職金

会社の健康保険は続きます。退職金への影響は、会社の規程によって変わります。

辞める場合に変わるお金

  • 退職金と優遇制度:早期退職優遇制度があれば、上乗せの退職金が出る場合があります。受け取り方による違いは、退職金の受け取り方の記事で整理しています。
  • 社会保険の手続き:健康保険、年金、雇用保険の切り替えが必要です。早期退職の記事の「辞める前に確認したい社会保険と手続き」にまとめました。
  • 収入:私自身は、役職定年を経験したわけではなく、50代で早期退職した経験があります。そのときは、会社の成長性と、その中でできる自分の仕事、そして辞めてからどのくらいの期間働けるかを比べて考えました。辞めてみて痛感したのは、想定以上にお金を稼ぐことの難しさです。今なら、収入を得るあてを、いくつか持っておくようにします。
  • 年金:厚生年金に加入する期間が短くなります。

同じ表で比べる(仮の例)

残る場合と辞める場合を、同じ項目で並べてみます。

項目(仮の数字)

残る場合

辞める場合

年間の収入(手取り)

520万円

180万円

年間の生活費

450万円

450万円

年間の過不足

+70万円

−270万円

辞める場合に毎年270万円が不足するなら、10年で2,700万円を資産から補う計算です。

これは、考え方を示すための仮の数字です。実際は、税金や社会保険料、退職金、運用の結果などで変わります。

大切なのは、自分の条件で、同じ項目を並べて比べることです。

残るか辞めるかを、収入・年金・退職金まで含めて整理したい方は、退職・セカンドキャリア設計のページもご覧ください。

数字では見えない点

  • 仕事の役割ややりがいは、どう変わるか
  • 家族は、どう考えているか
  • 健康や体力は、どうか
  • 収入が入るまでに、どのくらいかかりそうか

「辞めたい」という気持ちが、役職を外れたことへの思いなのか、会社を離れたい思いなのかを、切り分けて考えると整理しやすくなります。

複数の論点が絡んで決めにくいときは、50代のお金の整理・意思決定相談のページもご覧ください。

役職定年でよくある質問

Q. 役職定年は、何歳からですか?

会社によって異なります。就業規則で確認してください。

Q. 役職定年で、給与はどのくらい下がりますか?

会社によって異なり、一律の割合は言えません。まず、自社の規程を確認しましょう。

Q. 役職定年で辞めると、退職金は増えますか?

早期退職優遇制度があれば、上乗せされる場合があります。ない場合は、会社の規程によります。

Q. まず、何から確認すればよいですか?

自社の制度の確認から始めます。その後、5つの数字を整理し、資産寿命シミュレーションで確認しましょう。

自分の数字で比べてみる

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金子英司(CFP®・FP1級)

金子FP事務所代表。28年間、営業・宣伝・マーケティングに携わり、50代で早期退職。資産運用と人生設計をテーマに、意思決定のための情報整理を発信しています。

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※これは一般的な情報提供であり、個別の投資助言ではありません。

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