退職後にやることチェックリスト|50代の早期退職・定年後、お金まわりの手続きと見直し
「会社を辞めたあと、何から手をつければいいのだろう。」
退職後は、会社がしてくれていた手続きを自分で行い、収入の入り方も変わります。この記事では、お金まわりでやることを、期限の短い順に並べました。
※制度や金額は2026年10月時点の公開資料に基づく一般的な情報です。実際の手続きは、お住まいの市区町村や加入先の窓口で確認してください。
結論:まず期限の短い手続きから。いちばん短いのは14日
- 国民健康保険に入るなら、退職後14日以内に届け出ます(千葉市の案内。自治体で確認してください)。
- 国民年金に入るなら、退職日の翌日から14日以内に届け出ます(日本年金機構)。
- 健康保険を任意継続にするなら、退職日の翌日から20日以内に申し出ます(協会けんぽ)。
- そのあとに、失業給付、住民税、所得税の申告、お金の見直しを進めます。
1. 退職してすぐ:期限が短い3つの手続き
- 任意継続の申出:退職日の翌日から20日以内(郵送は必着)/加入していた協会けんぽの支部
- 国民健康保険の届出:退職後14日以内/市区町村の窓口
- 国民年金の届出:退職日の翌日から14日以内/市区町村の窓口(電子申請も可)
健康保険は「任意継続」「国民健康保険」「家族の健康保険」の3つから選びます。国民年金は、収入が減って納めるのが難しいときに、免除・納付猶予の相談もできます。期限の詳細や選び方は、「早期退職したら健康保険と年金はいつまでに手続き?私の場合」にまとめています。
2. 退職後しばらくして:お金に関わる手続き
失業給付(雇用保険の基本手当)
再就職を考えている人が対象になる手続きです。すぐに働く予定がない場合は、受け取れないことがあります。
- 離職後、会社から離職票が届きます。届かないときは、住所を管轄するハローワークに相談します。
- ハローワークで求職の申込みをして、離職票を出します。受け取るには、離職日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることなどの条件があります。
- 受給できる期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
- 求職の申込み後、7日間は支給されません。自己都合の退職などでは、離職理由によって、そのあとさらに2か月間(過去5年間に2回以上の自己都合退職は3か月間)、支給されない期間があります。この期間は制度の改正で変わることがあるため、最新の内容はハローワークで確認してください。
出典:ハローワーク「基本手当について」、ハローワーク「雇用保険の手続きのご案内」(どちらもページ内に更新日の記載なし。2026年10月17日確認)
住民税
千葉市の案内では、給与から天引きされていた人は、退職した翌月以降の残額を、納付書で自分で納める「普通徴収」で納めます。「一括徴収」という方法もあります。退職の時期によって扱いが変わる場合があるため、お住まいの市区町村の窓口で確認してください(千葉市「個人市民税を納付する時期等について」、更新日2026年1月8日)。
所得税(年の途中で退職したとき)
- 年の途中で退職して、その年に再就職しない場合は、年末調整を受けられません。税金を納め過ぎていることがあります。
- その場合は、退職した年の翌年以降に、確定申告(還付申告)をすると、納め過ぎた税金が戻ることがあります。申告できる期間は、退職した年の翌年1月1日から5年間です。提出先は所轄の税務署です。
- 同じ年に再就職したときは、新しい勤務先が、前の勤務先の給与も含めて年末調整をします。
出典:国税庁 タックスアンサー No.1910「中途退職で年末調整を受けていないとき」(令和8年4月1日現在法令等)
退職金は、給与とは別の「退職所得」として税金を計算します。しくみは、「退職金にかかる税金の仕組み」や「50代の早期退職と定年退職、退職金の手取りはいくら違う?」で説明しています。
3. お金の見直し:収入の入り方が変わったあとに
- 毎月の収入と支出を見直す:給与がなくなると、収入は退職金、資産の取り崩し、年金などに変わります。支出も、健康保険料や年金保険料が新しく加わります。
- 年金の見込みを確認する:「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で、加入期間と見込額を見ます。受け取り方の考え方は、「50代で早期退職すると、年金はどう変わる?繰下げ受給と加給年金の考え方」をご覧ください。
- 資産がいつまで持つかを計算する:「早期退職すると資産は何歳まで持つ?「資産寿命」の計算方法」と、「退職金・年金・資産寿命シミュレーション」が参考になります。
私(金子)の場合
2024年2月に、50代で会社を辞めました(会社名は書きません)。事実の範囲で書きます。
- 最初に手をつけたのは、健康保険の手続きでした。任意継続を選びました。
- 想定外だったのは、支払いが重なったことです。退職後1年目は、国民年金の保険料と住民税の支払いが重なりました。そこで、国民年金の保険料は特例免除を申請しました。
- もう1つは、手続きの窓口が分かれていたことです。健康保険は協会けんぽや役所の窓口、年金は年金事務所や市区町村の窓口と、行き先が複数ありました。
これは私の場合で、誰にとっても同じとは限りません。
よくある質問
Q. 退職後、最初にやることは何ですか。
期限が短いものからです。国民健康保険と国民年金は退職後14日以内、任意継続は退職日の翌日から20日以内です。退職日が決まった時点で、期限を手帳に書いておくと安心です。
Q. 手続きが遅れたらどうなりますか。
期限を過ぎると、手続きができなくなったり、複雑になったりすることがあります。早めに窓口へ相談してください。
Q. 失業給付は、誰でも受け取れますか。
いいえ。再就職の意思と能力があるのに仕事に就けない状態であることなどの条件があります。受け取れるかどうかは、ハローワークで確認してください。
Q. 年の途中で退職して再就職しないと、税金はどうなりますか。
年末調整を受けられないため、税金を納め過ぎていることがあります。翌年以降に確定申告(還付申告)をすると、戻ることがあります。
参考にした公的資料
確認日は2026年10月17日です。
- ハローワーク「基本手当について」、「雇用保険の手続きのご案内」(更新日の記載なし)
- 千葉市「個人市民税を納付する時期等について」(更新日2026年1月8日)
- 国税庁 タックスアンサー No.1910(令和8年4月1日現在法令等)
- 健康保険・国民年金の期限は、手続きの記事に挙げた協会けんぽ、日本年金機構、千葉市の資料による
※これは一般的な情報提供であり、個別の投資助言ではありません。
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金子FP事務所代表。28年間、営業・宣伝・マーケティングに携わり、50代で早期退職。資産運用と人生設計をテーマに、意思決定のための情報整理を発信しています。
※これは一般的な情報提供であり、個別の投資助言ではありません。